独立行政法人とは?わかりやすくまとめました!

●今回の記事が役立つ人(○こんな人におすすめ○)

・独立行政法人について、わかりやすい説明を聞きたい人。

「独立行政法人。たまに聞くけれど、具体的に何をしているのか、どういう所なのか。いまいち分からない」

「説明をきいてもよく分からないのでもっとカンタンに解説して欲しい」

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なにから独立しているのか?

国から独立しています。

(国から物理的に)独立した・行政法人です。

なぜ、国から独立しているのか?

効率と効果を考えてのことです。

国民の暮らしをもっと便利にするために、
現在の法律に従って、下の組織に指揮しているのが国です。

ところが、国が行う仕事はあまりにも膨大で、
ひとつの組織だけでは抱えきれません。

業務ごとに切り分けた方が、
各自の判断で進めることができるため、
国が決めたことを効率的に実行できます。

実行までの期間をショートカットするイメージです。

コンビニで例えますと、
国が本店だとすれば、独立行政法人は、
チェーン店といえるかもしれません。

独立行政法人はどんなものがあるか?

具体名を出しています。

平成30年4月1日時点で、87あります。

独立行政法人 管轄 独立行政法人になった年 分類
国立公文書館 内閣府 2001 特定
北方領土問題対策協会 2003 非特定
日本医療研究開発機構 2015 非特定
国民生活センター 消費者庁 2003 非特定
情報通信研究機構 総務省 2004 非特定
統計センター 2003 特定
郵便貯金・簡易生命保険管理機構 2007 非特定
国際協力機構 外務省 2003 非特定
国際交流基金 2003 非特定
造幣局 財務省 2003 特定
酒類総合研究所 2001 非特定
国立印刷局 2003 特定
国立特別支援教育総合研究所 文部科学省 2001 非特定
大学入試センター 2001 非特定
国立青少年教育振興機構 2006 非特定
国立女性教育会館 2001 非特定
国立科学博物館 2001 非特定
物質・材料研究機構 2001 非特定
防災科学技術研究所 2001 非特定
量子科学技術研究開発機構 2001 非特定
国立美術館 2001 非特定
国立文化財機構 2007 非特定
教職員支援機構 2001 非特定
科学技術振興機構 2003 非特定
日本学術振興会 2003 非特定
理化学研究所 2003 非特定
宇宙航空研究開発機構 2003 非特定
日本スポーツ振興センター 2003 非特定
日本芸術文化振興会 2003 非特定
日本学生支援機構 2004 非特定
海洋研究開発機構 2004 非特定
国立高等専門学校機構 2004 非特定
大学改革支援・学位授与機構 2016 非特定
日本原子力研究開発機構 2005 非特定
勤労者退職金共済機構 厚生労働省 2003 非特定
高齢・障害・求職者雇用支援機構 2003 非特定
福祉医療機構 2003 非特定
国立重度知的障害者総合施設のぞみの園 2003 非特定
労働政策研究・研修機構 2003 非特定
労働者健康安全機構 2016 非特定
国立病院機構 2004 特定
医薬品医療機器総合機構 2004 非特定
医薬基盤・健康・栄養研究所 2015 非特定
地域医療機能推進機構 2014 非特定
年金積立金管理運用独立行政法人 2006 非特定
国立がん研究センター 2010 非特定
国立循環器病研究センター 2010 非特定
国立精神・神経医療研究センター 2010 非特定
国立国際医療研究センター 2010 非特定
国立成育医療研究センター 2010 非特定
国立長寿医療研究センター 2010 非特定
農林水産消費安全技術センター 農林水産省 2007 特定
家畜改良センター 2001 非特定
農業・食品産業技術総合研究機構 2006 非特定
国際農林水産業研究センター 2001 非特定
森林研究・整備機構 2001 非特定
水産研究・教育機構 2001 非特定
農畜産業振興機構 2003 非特定
農業者年金基金 2003 非特定
農林漁業信用基金 2003 非特定
経済産業研究所 経済産業省 2001 非特定
工業所有権情報・研修館 2001 非特定
産業技術総合研究所 2001 非特定
製品評価技術基盤機構 2001 特定
新エネルギー・産業技術総合開発機構 2003 非特定
日本貿易振興機構 2003 非特定
情報処理推進機構 2004 非特定
石油天然ガス・金属鉱物資源機構 2004 非特定
中小企業基盤整備機構 2004 非特定
土木研究所 国土交通省 2006 非特定
建築研究所 2001 非特定
海上・港湾・航空技術研究所 2016 非特定
海技教育機構 2001 非特定
航空大学校 2001 非特定
自動車技術総合機構 2016 非特定
鉄道建設・運輸施設整備支援機構 2003 非特定
国際観光振興機構 2003 非特定
水資源機構 2003 非特定
自動車事故対策機構 2003 非特定
空港周辺整備機構 2003 非特定
都市再生機構 2004 非特定
奄美群島振興開発基金 2004 非特定
日本高速道路保有・債務返済機構 2005 非特定
住宅金融支援機構 2007 非特定
国立環境研究所 環境省 2001 非特定
環境再生保全機構 2004 非特定
駐留軍等労働者労務管理機構 防衛省 2002 特定

特定独立行政法人と非特定独立行政法人の違い

独立行政法人は、さらに特定と非特定にわけられます。

  特定・独立行政法人 非特定・独立行政法人
担当 絶対に外せない業務 次に外せない業務
身分 国家公務員 民間だが待遇は公務員並み
具体名 国立公文書館
統計センター
国立印刷局
造幣局
国立病院機構
農林水産消費安全技術センター
製品評価技術基盤機構
駐留軍等労働者労務管理機構
左以外

特殊法人と独立行政法人の違い

※数については、平成30年4月1日現在の情報です。

特殊法人 独立行政法人
33 87
イメージ 生活に身近 やや馴染みうすい
有名な社名 多い 少ない
特殊法人 管轄 俗称
沖縄振興開発金融公庫 内閣府
沖縄科学技術大学院大学学園
日本電信電話株式会社 総務省 NTT
東日本電信電話株式会社 NTT東日本
西日本電信電話株式会社 NTT西日本
日本放送協会 NHK
日本郵政株式会社 日本郵政
日本郵便株式会社 日本郵便
日本たばこ産業株式会社 財務省 JT
株式会社日本政策金融公庫
株式会社日本政策投資銀行
輸出入・港湾関連情報処理センター株式会社
株式会社国際協力銀行
日本私立学校振興・共済事業団 文部科学省
放送大学学園 放送大学
日本年金機構 厚生労働省
日本中央競馬会 農林水産省 JRA
日本アルコール産業株式会社 経済産業省
株式会社商工組合中央金庫
株式会社日本貿易保険
新関西国際空港株式会社 国土交通省 関空
北海道旅客鉄道株式会社 JR北海道
四国旅客鉄道株式会社 JR四国
日本貨物鉄道株式会社 JR貨物
東京地下鉄株式会社 東京メトロ
成田国際空港株式会社 成田
東日本高速道路株式会社 NEXCO 東日本
中日本高速道路株式会社 NEXCO 中日本
西日本高速道路株式会社 NEXCO 西日本
首都高速道路株式会社 首都高
阪神高速道路株式会社
本州四国連絡高速道路株式会社 JB本四高速
中間貯蔵・環境安全事業株式会社 環境省

一般企業と独立行政法人の違い

違い 一般企業 独立行政法人
利益の確保 する しない
資金の出処 自社利益 国から受け取る(税金)
属性 民間人 民間人・公務員

要約

独立行政法人をわかりやすくまとめます。

なにから独立しているのか?→国から。

なぜ国から独立しているのか?→効率的だから。
いっしょくたにまとめているよりも、
事業ごとに分けた方が
仕事が早くなるからです。

イメージ

国→本店
独立行政法人→チェーン店

独立行政法人はどんなものがあるか?

  • 国立大学
  • 国立博物館
  • 国立病院
  • 国立研究機関

などです。

採算がとれないために民間がやらないおそれがあるもの、
事業継続のため、国が主導で行った方がよいものが当てはまります。

独立行政法人は、さらに特定と非特定にわけられ、
8つは特定、それ以外が非特定です。

一般企業と違うところは、いろいろありますが
なかでも一番違うのは、
資金がどこから出るか?です。

一般企業は自社利益からで、
独立行政法人は国から(税金)です。

似たような形態で特殊法人があります。

特殊法人→NHK、NTT、郵便局、JR、高速道路など。
独立行政法人と比べますと、
日々の生活でなじみ深いものが多いです。

~以下、個人的見解です。~

「本当に独立しているのか?」

建物(業務)が独立しているだけで、
人間はしっかり国とつながっています。

そもそも、独立している主な理由は、
国では抱えきれない業務を任せている
だけであって、
国の透明性を図る目的ではないので、
天下り先になっても語弊がありますが
問題ではないです。

一応、透明性を図る意味も
独立行政法人が生まれた背景にありますが、
人間がしっかりつながっている以上、
表向きの理由ではと個人としては思います。

ただ、業務自体がいらない訳ではなく、
なければ国民が困るものばかりです。

随時、統合や廃止もしてはいるものの、
運営費に大きなお金が動き過ぎていないか?
という点が問題になっています。

民間が入る余地は以前と比べて
増えつつありますが、
まだまだ形だけの部分が残る印象です。

かといって、民間主体にしても
事業継続が困難となる問題が立ちはだかり、
根本的な解決はこれからにかかっているといえます。