ドライアイスにお湯をかけると、なぜ白い煙が出る?

●今回の記事が役立つ人(○こんな人におすすめ○)

・ドライアイスにお湯をかけると、なぜ白い煙が出るか?知りたい人。
・ドライアイスにお湯をかけてみたいが、危ないか知りたい人。

ドライアイス


「ドライアイスをお湯に入れたら白い煙が出るけど、あれってなぜ?しくみが知りたい」
「ドライアイスにお湯をかけてみたいが危ない?どうなの?」

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ドライアイスにお湯をかけると白い煙が出る理由

ドライアイスにお湯をかける

お湯から出る水蒸気が、ドライアイスで一気に冷えるため。

白い煙の正体は?

×ドライアイス
〇お湯

ドライアイスが、お湯を入れる事で
固体から一気に水蒸気になるので
白い煙として見える?いいえ、違います。

逆です。

お湯(液体)がドライアイスで冷えて、
水蒸気が白い煙のように見えるが正解です。

ドライアイスは、二酸化炭素(CO2)が冷えて固まった物質です。
お湯が入ると温まって、固まっていた二酸化炭素が溶けていきます。
溶けた二酸化炭素が、白い煙になると思っているかもしれませんが違います。

白い煙は、お湯による霧です。 
お湯から出てきた水蒸気が、
ドライアイス(冷たい二酸化炭素)で、
気体→液体に変化します。

液体、すなわち霧(細かな水の粒)が白い煙の正体です。

一方、溶けた二酸化炭素は、
液体になる事なく、気体へと変化します。
(昇華という現象です)。
ですから、白い煙は出ません。

お湯と水、どっちが白い煙がたくさん?

お湯です。

お湯と水の違いは温度です。

お湯のほうが、温度差がありますので
白い煙がたくさん出ます。

水だったとしても、
とても冷たい(マイナス78.5℃)
ドライアイスにとっては、高温の液体です。

お湯でしたらさらに高温ですので、
水蒸気の量が増えます。

ドライアイスにお湯をかけると危ない?

大丈夫です。
水よりも白い煙が増えるだけです。

危ないのは、お湯以外のもの(高温の油など)をかける時です。

また、状況次第では、お湯でも危ないです。

「ドライアイスってお湯に入れるとどうなるの?大変な事になる?」

いいえ。水に入れた時より白い煙が増えるだけです。

本当に危ない時とは?(入れる液体)

ドライアイスに入れる液体が、すごく高温の物質でしたら本当に危ないです。

例えば、

  • 溶けている鉄
  • アツアツの油


など

100℃超えの、あまりにも温度差が激しい物質です。

熱した油に、水がちょっとかかっただけで
顔まで飛び跳ねるのですから
さらに温度の低いドライアイスだったら?
想像するのも恐ろしいです。

本当に危ない時とは?(状況)

ドライアイスにお湯を入れた後で、
密封しますと本当に危ないです。

密封しますと容器(ペットボトル・ビンなど)が破裂するからです。

破裂は、容器内の空気が膨張して起きます。
⇒体積が約 750 倍になります。

お湯にかけなくても、ドライアイスだけを
容器に入れても危ないです。
水をかけても、同じく危ないです。

特に生徒さんは実験でドライアイスにお湯や水を
かける事があるかもしれません。
しかし、想像以上に破裂(ロケット発射と同じ)
します。

破片がどこに飛び散るか分かりませんので、
ドライアイスを密閉しての実験は絶対にやめてください。

ドライアイスにお湯をかける時の注意!3つ

※想像している以上に白い煙がもくもくあふれ出ます。ランプの精が登場するのではと思うぐらい出ます。

※!!絶対に密閉してはダメ!!キケン!!!容器が破裂します。


※換気した状態で行ってください。酸欠で倒れます。

行う時は、お湯は少しです。
様子を見ながら注いでください。
多過ぎますと容器が割れる恐れがあるからです。

また、目にも気をつけてください。
突然割れたドライアイスが飛び出てくるかもしれません。

容器がひっくり返る恐れもあります。

どんな動きをするか分かりませんので、
緊張して行う事をおすすめします。

ドライアイスが溶けますと、
たくさんの二酸化炭素が部屋に充満します。

酸素が不足して、体調に影響が出ますので、
窓を開けた状態で行ってください。

要約

白い煙が出る理由!

・ドライアイスが、お湯を急激に冷やすから。

お湯をドライアイスに入れる

温度差で水蒸気が発生、
これはお湯から出たもの

お湯から出た水蒸気が
ドライアイスで冷える

白い煙が出る

白い煙の正体は、ドライアイスではなく、お湯です。

もし、ドライアイスにお湯をかける実験を行いたい時は、特に次の2点に気をつけて下さい。

※絶対に密閉しないこと。→破裂の危険
※換気した状態で行うこと。→酸欠の危険

ドライアイスによる事故が、
消費者庁で公表されています。

ドライアイスによる手などの凍傷や容器破裂に注意!

深刻な事例が実際に起きたという意味ですので
行う時は本当に気をつけて下さい。