「友達が下手な絵を見せてきて、どう?と感想を聞いてきた。
でもどこをどう褒めたらいいのかわからなくて反応に困る…。
きっと友達は絵を上手だねと褒めてほしいから聞いてくるんだろうな。
だからといって、ふつうに「上手い!」といっても絶対にうそだと思われてしまいそう。
もっとなにかいい褒め方はないのかな。」
友達にお世辞じゃないことが伝わるコツが知りたいですよね。
今回15人の大人の方に、「下手な絵を褒めるときにお世辞と疑われないコツ」をお聞きしました。
結果、人によってコツが違いました。大きくわけると「褒める場所」と「伝え方」でわかれています。
大人の方の考えに触れることで、あなたの知らなかった考えが発見できるはずです。
●褒める場所
1か所印象に残る所
まずその絵を見て印象的なところ特徴的なところを探すことです。作品全体ではなくピンポイントでいいです。そこでそのポイントを自分の目線でいいのでこういうところが気にいっていると言うふうに褒めます。その後その友人がどういうところにこだわって書いたと言うことなどを聞きます。そしてそのことについても褒めると良いでしょう。他と比較するのではなくあくまでも自分の気に入ったポイントを褒めると良いと思います
こだわったと思う所
絵が下手でもその人なりに努力したところやこだわったところが必ずあるはずなので、まずは絵をじっくり見ることが大事だと思います。そして自分の中でここがこだわったんじゃないかなと思うところを誉めればいいし、もし相手がこだわった所と違っていてもその人の新たな魅力を発見できることに繋がると思います。
丁寧に描いたパーツ
絵が上手い、下手というのは、きれいに描けているということではありません。絵の中に存在している一つ一つのパーツが丁寧に、描く人の気持ちが入っているかだと思います。そうした思いが入っているものは、生き生きさが伝わってきます。それが本当の絵が上手、下手ということです。
なにを表現しているか
絵がちょっと下手な人には「躍動感」と「世界観」を褒めたらいいと思います。たとえば人が運動などをしている絵なら「走ってる感じが伝わるね」とか「球を打った感じがする」とかです。
静止画なら、「○○にいるのがよくわかるね」や「すごい、これを描くなんてよく見てるね」などです。
絵の技術ではなく、雰囲気を誉めるのがコツです。
色合いや配色のバランス
絵の上手下手というのでなく、使っている色合いや配色のバランスなどを褒めると良いです。絶妙なバランスだという言葉が一番です。
色を使っていない場合は、独特なタッチだということを、褒めます。自分だったら思いつかないとか、相手の独特な感覚を褒めてあげます。
筆の勢いやタッチの性格
絵が下手という設定がいわゆる芸術的な絵画を描く能力ではなく、能力がないにもかかわらず漫画家を志望する痛い学生の話と判断して回答します。その場合は、書き手の性格が現れやすい部分を褒めるというのが効果的です。書道と同じように、筆の勢いやタッチなどから、豪快・繊細・実直・大胆などの性格を読み取り、絵・イラストをその性格ごと褒めると良いでしょう。
発想の独創性や性格
あなたの絵の味が出ています。こんなに素敵な絵はあなたにしか描けないです。私にはこんな風に絵を描くなんて発想は無かったです。発想力が豊かで羨ましいです。まるであなたの様に伸び伸びとしていて素晴らしいです。
色使いや独創的な感性
有名な画家さんの絵を見たことってありませんか?描写の仕方はさまざまで目に見えたまま描く絵が評価されているわけではないことがわかります。色使いや独創的だなという感性をポイントにおき、褒めればいいと思いますよ!
個性や情熱が伝わる所
絵などアート作品の良し悪しはプロが決めればいいことで、肝心なのは個人の好き嫌いである。一般的に下手とされる絵でも売れるケースを考えれば分かりやすいかも。思うに描き手の個性や情熱が伝わる作品は少なからず評価されるから、これからも自分らしい作品を創り続けることに意味がある。 このように伝えれば本人の創作意欲を刺激して、持続することで技術面は上達する。個性を褒めるように言い換えれば、悪く取る人間は少ないはずです。
描ききったこと
一生懸命書いてるものなんですから、まずお世辞を言わなきゃじゃなくて自分の方が絵が上手かったとしたら、まずはしっかりすごいね!と描ききったことを褒める。そしてそのあとにここもっとこうした方が私は好きなのー!かいてかいてー!って明るく言う。
絵が描けること自体
へえ〜!絵が描けるってすごいね。私は絵のアイデアすら浮かばないからな。尊敬する!私にも絵を教えてほしいくらいだよ!一生懸命描いたのがよく分かるし、あなたの人柄の良さが出てるよね。あなたが描いたほかの絵も見てみたいな!
●伝え方
事実を伝える
子どもや恋人の容姿や行動を褒めるときにも使えるものですが、「そのものを伝える」のが良いと思います。例えば、「○○を描いたんだね」や「この色に塗ったんだね」などです。その絵をしっかり見ていることが伝わると、相手は実質褒めていなくても認められたように感じます。
声のトーンや顔の表情を明るくする
褒めるときは言葉選びよりも、声のトーンや顔の表情が重要だと思います。 例えば「とても綺麗」というありきたりな言葉でも、明るく高めのトーンで言うのと普段以下のトーンで言うのではだいぶ印象が違うと思います。高めのトーンで話そうとすれば、自然に口角があがり目も大きく開くようになりますので、ぜひ意識してみてください
私にだけはわかる
ぱっと目にはみんなには評判はよくないかもしれません。でも私には分かります。対象物に隠れている本質がリアルに描かれていることが。これは誰にも描けません。あなたは本当に鋭い観察眼を持っていて素晴らしいと思います。
すごさをいろいろ例える
味があって素敵だね!私だったらオリジナルマグカップやTシャツ作って親にプレゼントしちゃうよ。絵を見たら描いた人の気持ちが分かるって言うけど、この絵からハッピーが伝わってくるから、パワースポットになりそうだね!
※要約※
下手な絵を褒める方法のコツ
「一番大事なのは、絵をよく見ていること」
単にうまい、すごいだけで終わるのではなく、具体的にどうすごいのか、どこがいいのか、好きか気に入ったかを話すと、しっかり見ていることが伝わるため、友達にお世辞と疑われません。
絵の特長を性格(良い面)につなげる工夫も効きます。
「では、どこを見ればいいのか?」
●気持ちが入っている、一番丁寧に描いてある場所
- パーツ
●丁寧に描いてある場所が見つからない
- 線の太さ、流れから性格診断して褒める。
- 行動(一生懸命に描いたこと)を褒める。
- 事実(どんな様子を描いたものか、どんな色を使っているか)を伝える。
- 声のトーンや顔の表情を明るくする。
- すごさをいろいろ例える。
- 私にだけはわかると伝える。
●どうやったら上達させる方にもっていくか?を考えたうえで褒める
1単に自分の承認欲求の道具に絵を使っているだけの人なのか?
2本当に絵を描くことが好きで純粋にうまくなりたい人なのか?
実際は1番目が多いですよね。ですから、痛いなあと馬鹿にしたり苦笑したりする人は後を絶ちません。
しかし承認欲求をしっかり満たせたことで、今度は次の段階である「自分が喜びたい」→「人を喜ばせたい」へ進む可能性もあります。
これはその人の性格によるところではあります。
「絵を描くことが大好きなのに下手なのが苦痛」と悩んでいる人には特に響くはずです。
もちろん本心から褒められたからといって、その後どれだけ練習をしても上達するとは限りません。
しかし、「本当に人に承認された事実」はきっとその人の中で心の柱となります。少なくとも成功体験のうちに入ります。
そこまで考えてからどう褒めるか考えるというのも、特にあなたにとって大切な友達であるならば、大事な視点です。
友達も自分の気持ちを真剣にくみとってくれたことに感謝するのではないでしょうか。
絵が下手な当事者として思うこと
私は相手の絵が下手でも上手でも褒められれば舞い上がります。
むしろ上手い人から褒められる方が「お墨付きをもらえた~」といいように受け取って、もっとうれしくなります。
また、あまり仲がいいとはいえない人から褒められた時もうれしいです。
「ふだんはあれなのにその人ですら褒めるってことは脈あるんじゃない?」とまたまたうれしくなります。
素直にとてもうれしいです。 自己肯定感が低いからです。
人から褒めてもらうのは私にとって滅多にない体験なのでかなり印象に残ります。
内心お世辞だなとわかっていても「褒められたということは紛れもない事実」です。
私が「褒めてほしい」と頼んだわけではありません。
人がすすんで言ってくれたのです。だからうれしいです。
自己肯定感は自分だけが自分を褒めていても上がりません。
根拠が乏しいです。なによりまったく喜べません。
頼まれていないにもかかわらず、相手から自主的に褒めてくれた事実が自己肯定感を上げます。
私が人の絵を褒める場合
ネットの自作絵を載せる専用サイトで上手い絵を見かけると、思わずテンションがあがって「さっそく保存しました」(本当に即保存)と返しています。
(必ずではなく無言で保存することの方が多いです。)
対面は、私が一番下手なので褒めることはできませんでした。
大昔にどこかの出版社が主催していた4コマで応募して2回ぐらい採用されたことがありました。
コメントに「絵が下手だからがんばって」(要約。実際はやんわりです)といわれ、「あー、やっぱり絵をうまくしないといけないな」と思ったことがあります。
それで、がんばったかというとあきらめました。
デジタルソフトを使っての髪のツヤの出し方や目の輝きの表現のやり方が、さっぱり分かりませんでした。そして1位をとれていたのはやっぱり絵がうまく描きなれた、すでにプロでやっている現役の人だったからです。
出版社の立場としてはそうだろうなと思います。経験者優遇です。
能力の限界を悟って、今は文章に努力を費やしています。
私は字を書くのも下手ですが、デジタル文字であれば確実にきれいに書けるのでいいです。
まったく1文字も書けないところから始めて今この状態です。
けっしてうまくなったとは思いません。まだまだぜんぜんだめだと思いながら続けています。
まとめますと、「絵が下手でも演技でいいから褒めれば正解」です。